フォニックスは子供の英語学習に必要なのですか?
フォニックスをどうやって子供の英語学習に取り入れることができますか?
このようなお悩みを解決します。
フォニックスとは何なのか、フォニックスはなぜ必要なのか
フォニックスは子供の英語学習において、読む・書く・聞く・話す、すべての基礎
フォニックスを子供の英語学習に取り入れる方法について解説します
本記事では、フォニックスとは何か、子供の英語学習になぜ必要で、どうやって学習すればよいかについて書いています。
フォニックスとは何か?全体像を解説
フォニックスとは、英語の文字と発音との組み合わせのルールです。
「a」は、アルファベットの「エイ」ですが、発音は「ア」ですよね。
この「a」を「ア」と発音する、というルールがフォニックスです。
フォニックスのルールは全部で44種類
では、そのルールは全部でどのくらいあるかというと、44種類です。
つまり、英語には、アルファベット26文字の組み合わせで、44種類の音があるということです。
教材によっては42種類、としているものもありますが、大体そのぐらいあるというくらいを押さえられていれば大丈夫です。
英語圏の保育園や小学校で、子供に英語を習得させるための一番最初の学習が、44種類のフォニックスを覚えることなのです。
なぜなら、フォニックスは今後の英語学習に一生使える基本ルールだからです。
参考までに、こちらの動画では44種類の音を子供が発音しているので、親が参考にするのにおすすめです。
フォニックスのルールに沿わない単語(Sight Word=サイトワード)
実は、フォニックスはあくまでも原則のルールです。
英語の単語の中には、フォニックスのルールに沿わないものもたくさんあります。
これらの単語は別途覚える必要がありますが、優先度としては後回しです。
単語の見た目で、反射的に読み方がわかるべき単語ということで、「Sight Word = サイトワード」(Sightは「見ること」という意味)といいます。
たとえば、「You」という単語は、「ユー」と発音しますが、「You」をフォニックスのルールに基づいて発音すると、「ヤウ」となります。
ルールに沿わない発音なので、「You」は例外で、Sight Wordになります。
フォニックスはなぜ子供の英語学習に必要なのか?
フォニックスは今後の英語学習に一生使える基本ルールだと説明しました。
どういうことなのか、詳しく見ていきます。
フォニックスは子供の英語学習において、すべての基礎
フォニックスができると、読む・書く・聞く・話す、すべての基礎が身につきます。
子供の英語の総合力を考えたときに、基礎になるのがフォニックスなのです。
フォニックスによる読む力と話す力
フォニックスの基本ルールを覚えると、子供は、文字の並びを見て、正しい発音をルールに基づいて予測できるようになります。
つまり、「dog」という文字の並びを見て、(たとえdogが何なのかを知らなくて、初めて見る単語だとしても)「ドッグ」と発音できるようになります。
フォニックスのルールに沿ってもう少し、この仕組みを解説します。細かいので読み飛ばしていただいても大丈夫です。
フォニックスでは、文字ごとの発音ルールが決められています。
この場合は、
「d」= 「ドゥ」
「o」= 「オッ」
「g」= 「グ」
のように、文字ごとに発音ルールを当てはめていきます。
それから、3つをつなげて「ドッグ」と発音するのです。
ですので、フォニックスを覚えたての子供は、このルールを使って「ドゥ・オッ・グ」のように発音します。
フォニックスによる聞く力と書く力
逆も同じです。
フォニックスのルールを使えば、子供は「ドッグ」という発音を聞いて、それが「d」「o」「g」という文字を並べる = 「dog」、ということが予測できるようになります。
アルファベットを学習しておけば、聞いた音を文字に書けるようになります。
フォニックスを子供が学習するタイミングは英語学習の一番最初
このように、読む・書く・聞く・話す、すべての基礎になるのがフォニックスなので、タイミングとしては、英語学習の一番最初に取り入れるのがいいでしょう。
つまり、英語圏の子供が英語を身につけるのにやるのと、同じ段取りです。
わたしたちはイギリスで子育てをしているので、フォニックスは子供が保育園に行き始めた4歳頃から習い始めました。
もし、日本でゼロから子供に英語教育をするならば、やはり必ずフォニックスから始めます。
子供はどうやってフォニックスを学習するべきか?
では、どうやってフォニックスを子供の英語学習に取り入れるのがいいかについて、説明します。
子供がフォニックスを学習する際に大切なこと
フォニックスの教材や学習方法はいろいろありますが、それを選ぶ上で、大切なことがいくつかあります。
音声を取り入れて学習すること
画像イメージを取り入れて学習すること
フォニックスでは音声を取り入れて学習すること
まず、フォニックスは英語の「音」の学習なので、音声で学習するのが必須です。
本などの学習教材を考えられている場合は、必ず付属音声やYoutubeなどの動画を活用しましょう。
フォニックスは学習する意味がない、というような考え方もあります。
その多くは「日本人は英語を日常的に聞ける環境にないから」という理由を挙げられています。
しかし、インターネットを上手に活用すれば、英語の音声は沢山あります。
これらを上手に活用するようにしましょう。
フォニックスでは画像イメージを取り入れて学習すること
フォニックスは文字と発音の組み合わせのルールです。
ですので、文字の組み合わせでできる、単語の意味まではカバーしていません。
そこで、例となる単語の「意味」を学習に加えると、記憶しやすくなります。
たとえば、「a」は「ant(アント)= アリ」の「a」というように、アリの絵を見ながら「a」の文字と音を覚える、という具合です。
特に子供の年齢が小さく、文字をこれから学び始める場合には、画像イメージを使った学習をされると、効率的に文字のイメージが頭に入ると思います。
フォニックスの教材の選び方
フォニックスの教材は、いろいろあります。
本や、アプリ、Youtubeなどの動画を活用しましょう。
といっても、どれから始めていいか迷いますよね。
わたしたちの子供が実際にイギリスの学校で活用して、英語習得に役立ったもの(わたしたちが実績あるものとしておすすめできるもの)をご紹介します。
以下の2つの教材を使えば、フォニックスをマスターできます。
教材①フォニックスを網羅的に学習するための教材
イギリスの小学校でも使われていた動画教材の定番です。
プレイリストのリンクを2つ紹介しておきます。
アルファベット26文字の学習:Magic Words with the Alphablocks
フォニックスのルール44種類の学習:Alphablocks- Word Magic! | Phonics
①アルファベット26文字の学習:Magic Words with the Alphablocks
まずは、こちらで、アルファベット26文字を学習しましょう。
繰り返し見ながら、文字を書けるところまでいきましょう。
ひとつの文字につき、2分30秒程度、合計26本の動画です。
②フォニックスのルール44種類の学習:Alphablocks- Word Magic! | Phonics
それから、こちらがPhonicsの学習動画リストです。
1~2分程度の動画が89本です。
一気に詰め込まず、少しずつ、子供が飽きる前に止めて、継続しましょう。
教材②覚えたフォニックスを活用しながら読む力をつけるための教材
定番は、Oxford Reading Tree(オックスフォード・リーディング・ツリー)です。
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STAGE 1+ FIRST SENTENCES PACK (CD PACK) |
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まず一番初歩だけ試してみたいという方は、こちらのSTAGE 1+ FIRST SENTENCES PACK (CD PACK) が良いと思います。
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Oxford Reading Tree Special Packs ORT Tadoku Pack (all packs from Stage 1+ to Stage 9) 30 packs |
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Stage 1+からStage9をまとめてやる場合は、こちらです。ちなみにStage1は文字がなく絵だけで楽しむものですが、個人的には文字ありのStage1+からでいいかなと思います。
かなり高価ですが、その分、長く使える(大人の英語学習者でも使える)、実績と価値のある本です。
イギリスの小学校でも、毎日学校から1冊貸し出されて、日課のように読んでいました。
もちろん、子供は集中して読む日もあれば、どうしても嫌がる日もありました。
でも根気よく続けていると、いつの間にかフォニックスのルールを使って、知らない単語を声に出して読むようになっていました。
Stage1~Stage9までの10段階あります。(Stage1はStage1とStage1+の2段階に分かれている)
幼い子供でも理解できる短いストーリーで、繰り返し読むのに最適です。
フォニックスと連動した単語構成になっているので、フォニックス学習には必須の教材だと思います。
英会話教室の活用
英会話教室を活用して、幼い時期から子供に英語に慣れてもらうというアプローチを取られる方もいらっしゃいます。
大抵の英会話教室では、フォニックスが取り入れられています。
しかし、せっかく高いお金を出してフォニックスを学習するなら、やはりネイティブ講師が望ましいです。
フォニックスはネイティブの英語の発音の大もとになるものなので、やはりネイティブの発音で学習するのが望ましいです。
以下の3つの教室では、英語圏のネイティブ講師によるフォニックスの学習が可能です。
やはり年齢が小さいほど、子供の扱いに慣れた教師による、対面の学習は効果的だと思います。
フォニックスは、家庭でももちろんできますが、行き詰ったり、子供が全く興味を示さないようなときは、きっかけづくりに英会話教室の選択肢を考えてもいいと思います。
子供はフォニックスの習得にどのくらい時間がかかるのか?
フォニックスは、イギリスの保育園・小学校では時間をかけて、反復学習します。
ひと通り44種類を網羅するには、1週間に7つずつと考えてると、2か月程度かかると思います。
これを何度も繰り返し、日々の学習の中で活用していきます。
英語圏(イギリス)の学校でも、英語ネイティブの子供も含め、2年はフォニックスを学習するので、焦る必要はないです。
フォニックスは一度に詰め込まなくてもOK、継続的に反復しよう
フォニックスは、子供の英語学習の基礎になりますが、フォニックスをマスターしないと、他の学習に進めないわけではありません。
他の学習(ビデオ教材や絵本などでのインプット)と同時並行で進めていきます。
フォニックスを少し覚えたら、すぐに使うチャンスを他の学習で作るイメージです。
ですので、一度に詰め込まなくてもOKです。
嫌になったら中断してもいいですし、継続してやることが近道だと思います。
英語圏(イギリス)の子供のフォニックスの習得度合い
実際、英語圏(イギリス)の子供は、どの程度フォニックスができるのかというと、2年以上かけて8割くらいの子供が大体一定のレベルまで習得できている、というレベル感です。
ネイティブの子供でも、フォニックスについては完全ではないですし、繰り返して、継続的に学習するものだということが解ります。
まとめ:フォニックスは子供の英語学習の最優先事項!
フォニックスは英語ができる子供にする必須教材であることについて、まとめました。
フォニックスとは文字と発音の基本ルール
フォニックスは子供の英語学習において、読む・書く・聞く・話す、すべての基礎になる
フォニックスを子供の英語学習に取り入れる方法について解説しました
フォニックスを子供の英語学習に取り入れることで、読む・書く・聞く・話す、すべての学習効率がぐんとアップします。
フォニックスを学習し始めるのに、遅すぎることはありません。
大人の英語初学者のためのフォニックス教材もたくさんあるくらいです。
まずは子供のうちに、今後の英語学習に一生使える基本ルールであるフォニックスを身につけておきましょう。